「海外大学」という選択〜小学校受験はグローバルに向かない?!

小学校受験の志望校選びは、みなさん結構な割合で「大学」を意識していると思います。
こどもには、"良い大学"に行ってもらいたい、だから大学附属校だったり、大学受験に強い小中高一貫校が人気があるわけですが、
この良い大学の選択で、日本の大学にこだわらない、という考えかたはどうでしょうか。
子供の将来の進学先に「海外大学」という選択肢です。

下の表は、大学を評価した最新のランキングの一つですが、日本の大学はベスト10に全く入っていません。東大が24位、私大では早稲田が189位という、国内とはだいぶ違う感覚なのではないでしょうか。

QS World University Rankings® 2021
順位大学名所在国
1マサチューセッツ工科大学米国
2スタンフォード大学米国
3ハーバード大学   米国
4カリフォルニア工科大学米国
5オックスフォード大学英国
6チューリッヒ工科大学スイス
7ケンブリッジ大学英国
8インペリアルカレッジ・ロンドン英国
9シカゴ大学米国
10ユニバーシティ・ロンドン・カレッジ英国

日本の大学評価上位
24東京大学
38京都大学
56東京工業大学
72大阪大学
79東北大学
110名古屋大学
124九州大学
139北海道大学
189早稲田大学
191慶應義塾大学


確かに、こういうランキングは何を評価してるんだ?という議論はありますし、日本の大学には不利なのでは?という調査方法だったりします。

ただ、日本の大学の評価はともかく、少なくとも海外の大学には、優れた教育、環境のところがたくさんある、ということは確かで、子どもの将来の選択肢として「海外大学」は、考えても良い対象だと思うのです。
私たちの学生のころから”留学ブーム”はありましたが、いまでも日本からの海外大学への進学は年々増加しているそうです。今の子が大学生となる10年以上先だと、さらにもっと一般的になっているんだと思います。

特に、企業は、国内より海外のビジネスのウェイトがどんどん大きくなっていくのは間違いなく、採用は、海外でやっていける人材を集めることが主流になっているでしょう。すでに、企業の採用活動では、どこの大学を出たか?ではなく、大学でをやってきたか?を見るように変わっています。
海外の大学は、入学は楽、出るのが大変、と言われます。実際、在学中は課題、研究、レポートの提出がとても大変で、成績が悪ければ、簡単に退学になります。でも、そんな厳しい環境で鍛えられて、英語力も身についている人材であれば、就職先に困るということはないでしょう。

ちなみに、我々両親とも留学経験といえば、大学の夏休みの短期語学留学程度、ということで、留学の知識がありません。子供を海外の大学に行きたいと言った時のために(言わせる?)、ある程度の基礎知識は調べておいた方が良いと思いました。


前置きが長くなりましたが、ここからが、海外留学の基礎知識です。
あくまで、小1&年少の我が子が将来「海外の大学に行きたい!」と言い出した時のための、妄想イメージトレーニングですので、ざっくりわかった気になる程度の情報です。笑


日本の大学→海外留学


「海外大学」に入るには、まず大きく分けて二つの方法があります。

1.日本の大学の留学制度をつかう
2.直接自力で海外大学に入学する

日本の大学では、海外の大学に留学できるプログラムを用意しています。この制度を使えば、日本の大学に在籍したまま海外大学に留学できます。学費は日本の大学に払っていれば留学先の大学に払う必要はなし。たいてい海外の大学の学費は本来は日本の大学より高いようなので、お得です。
デメリットというか、知っておかないと行けないことは、この場合、留学期間はだいたい1年程度と短いこと。一部のプログラムでは日本の大学と留学先と両方の学位が取れるものもありますが、たいていは海外大学を卒業したことにはなりません。
また、この期間では、英語力の訓練や、本当の意味での海外での経験を積むには短すぎる気がします。



留学の本命は、海外大学入学


高校から「海外大学」を受験、合格したら、4年ないし3年(オーストラリアの大学は3年)を海外で学んで海外大学を卒業すること。これが留学の本命かと思います。この直接海外の大学へ進学する方法にも、いくつかルートがあり、留学関連の情報のサイトには詳しく紹介されていますので、詳細はそちらをご覧いただくとして、ここではざっくり理解します。(国によって事情が違っていたり、結構複雑で、理解するのが大変だったので。。)

非常にざっくり言って、2コース。

1.現地の学生と同じように直接海外大学の入学審査を受けて入学する方法(直接入学)
2.1〜2年程度、ならかの”踏み台”を経て海外大学に編入する方法

2の、なんらかの踏み台とは、以下の3種類です。

踏み台① 大学が留学生向けに用意した準備コースを受講してから、正規の大学に編入すること。
踏み台② コミュニティカレッジ(米国の場合)という、2年制大学に入ってから、希望の4年制大学に編入すること。
踏み台③ 語学学校に入り、一定の英語レベルに達したと認定されたら、提携大学に進学すること。

何らかの”踏み台”という表現は、私かが勝手に解釈した表現で、どこの留学生向けサイトにも書いていなかったので、大雑把すぎて怒られるかもしれませんが、でも私が理解したのは、要するに踏み台ね、ということでした。

①の準備コースは、大学により1−2年用意されている留学生向けの授業で、「ファウンデーションコース」とか「パスウェイプログラム」などといいます。
②の「コミュニティカレッジ」は、公立2年制大学のこと。「望めば誰でも学べる」がポリシーなので、学費が安く、入学難度も低いのが特徴です。留学生も受け入れてくれます。

これら”踏み台”を使う理由は、英語力の問題
直接入学ではとても高い英語力が必要なのですが、これらの学校の場合はだいぶ敷居が低いのです。
語学学校は基本的には誰でも入れて、そこで英語のレベルを上げれば、英語の公式テストのスコアなしに、提携大学に進みます。
準備コースやコミュニティカレッジも、1〜2年程度かけて、現地の生活にもなれ、英語力が十分になったところで、正規の大学の授業を受けるということで、昨今の留学と言えば、これらが、もっとも一般的で現実的なルートのようです。



海外大学の入学試験って?


踏み台を使う/使わないにせよ、最終的には本命の海外大学を目指すわけですが、その入学にあたっては、入学試験というものはありません。必要なものは、高校時代の成績と、TOEFLなどの語学テストのスコア。学校によって、エッセイ、推薦状、SATという高校生向けの標準学力テストのスコア(アメリカの大学の場合)です。

特に重視されるのが高校の成績だそうで、きちんと全ての科目を高校3年間で勉強してきた子を評価するという、真っ当な考え方です。テスト1発の成績で合否を決める日本の大学の受験制度も、いつかこうなって欲しいものです。
高校の成績は3年分必要です。人気があって応募者の多い大学の場合は、合格するためには当然、良い成績が必要になります。一般的な合格の目安は、5段階中3.5~4と言われています。有名な大学であれば、オール5に近い成績が欲しいところ。
海外大学を目指すには、高校の授業やテストは手を抜かないのが鉄則です。

そして、必要な英語力。
大学入学に必要な英語力の目安は、TOEFL80以上、IELTS6.0以上と言われています。英検でいうと準1級です。
ファウンデーションコースやコミュニティカレッジだと、ぐっと下がって、TOEFL55以上、IELTS5.0以上。英検でいうと2級。
英検2級といえば、高校卒業程度とされている英語力なので、高校生の早い段階で、英検2級が取れるレベルの英語力にする、というのがわかりやすい目標になります。
私の今のところの持論だと、英語は中学・高校で徹底的にやればいい!、という考え(下記記事)なので、方針と合致します。




全部でいくらかかる?留学費用


海外大学の年間授業料(学校に払うお金)は、国によって、学校によって、ばらつきが大きいのですが、総じて、日本の大学よりも高めです。ざっくりと金額で、1年200万円〜300万円。4年通うと1000万円前後、というところ。UCLAは州立大学(公立)なので、現地人むけは安いのですが、留学生には高めの設定になっていて、年450万円ほどです。
これに、別途、生活費が必要で、プラス100万程度はかかるでしょう。
そうなると、卒業までの総費用としては、1500万円〜2000万円ということになります。

なかなかな金額になってきますが、ここで大きな助け舟になるのが、奨学金です。
海外大学の進学者を対象として、かつ、返済の必要のない奨学金があります。手厚いのが、日本学生支援機構がやっている高校から海外大学に進学する学生向けの奨学金で、最大、月に11万8千円の給付と、年250万上限の授業料の補助です。
選考されないといけないので、簡単ではないのでしょうが、もし給付が受けられれれば、負担はだいぶだいぶ楽になります。



海外大学への進学が多い高校

ここまでが、ざっくり海外大学留学の基礎知識でした。
では、小学受験や中学受験を、海外大学を念頭に考えるとどうなるか?
実は、結論からいうと、小学校お受験は、海外大学への進路には向かないのでは?ということでした。

こちらは、「海外大学」の合格者数が多い高校のランキングです。(2019年春)

海外大学合格高校ランキング
 高校名
海外大学
合格者数
1広尾学園高校74名
2沖縄尚学高校63名
3郁文館グローバル高校62名
4都立国際高校61名
5渋谷教育学園渋谷高校55名

1位は、広尾学園高校で、70名もが海外大学に合格しています。私の時代は、順心女子だった学校で、共学化して国際指向に生まれ変わり偏差値が爆上げ、大成功した学校です。渋谷教育学園渋谷高校も、以前の渋谷女子から大逆転しました。
郁文館グローバル高校は、あのワタミ創業者の渡邉美樹さんが経営を立てなおした学校。
都立国際高校は、日本の公立高校で初となる、国際バカロレア認定校、沖縄尚学もバカロレアです。(バカロレアについては、また後日書きます)

こうみると、なかなか話題の学校ばかりですね。

次に、小学校お受験ママとしては、小中高一貫の高校もピックアップしてみます。こちらになります。

小中高一貫校の海外大学合格者数
高校名
海外大学
合格者数
学習院高校
20名
洗足学園高校
17名
桐朋高校5名
学芸大附高校5名
筑波大附高校4名
青山学院高校4名
お茶の水大附高校2名

学習院も洗足もおそらく、女子の比率が多いのではないでしょうか。
国立系は、学校が大学進学にあたって特に何かサポートしてくれるところではありませんので、みなさん自主的努力の結果ということと思います。

小中高一貫の学校は総じて、海外大学への進学は低調、とくに私立進学校、私立女子高でもそうなのは意外でした。
小学校からの私立の学校は、グローバル志向が低いと言えそうです。

ここに載ってもいない、大半の学校を含めて、私立小学校のある学校は、確かに、歴史が長く、伝統保守という内向きのイメージが当てはまります。海外大学合格者数トップレベルの学校は、明確にグローバル志向を標榜して、英語教育への力の入れ方や、海外大学も視野に入れた受験指導が全く違うのだと思われます。
海外大学を志向するならば、私立小学校、というのは、残念ながら実はあまりマッチしない選択なのかもしれません。


参考文献



※このブログの内容は個人の感想です。情報の誤りや、私の誤認識に基づく意見もあるかも知れません。何事も、最終的には皆様自身でご判断頂きたくお願いします。
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